【第3回るつぼん前編】女性の働き方について、女性だけで考えてみた

セミナー・イベントレポート

弊社では、増加傾向であるが今も割合が少ない女性社員同士のつながりを作るため、任意参加の「女子会」を発足しています。

今年の3月8日の「国際女性デー」を前に、イギリスの経済誌「エコノミスト」が、主要な29か国を対象に女性の働きやすさを評価したランキングを発表し、日本は最下位から3番目の27位でした。 

主な理由として、「企業の管理職に占める女性の割合がおよそ15%である」、「衆議院の女性議員の割合が10%余り」と、いずれも低い水準だったことを挙げています。 

一方で、女性が最も働きやすい環境だとされたのはアイスランドで、管理職に占める女性の割合はおよそ4割でした。 

(女性の働きやすさランキング 日本は29か国中27位 英経済誌 | NHK | 働き方改革) 

そこで、第3回「るつぼん(当社座談会の名称)」では女子会の方々とコラボレーションし、「女性の働き方について」をテーマに、社員の皆さんと座談会を行いました。 

女性社員のみで構成されたメンバによる率直な意見をお届けします。 

前編では様々な立場の方から女性としての立場でC.T.Lの現状に対する思いと働きやすさについて会話しています。 

目次

<前編>
<後編> ※後日公開!

【参加者紹介】 

  • Aさん 
  • Bさん 
  • Cさん 
  • Dさん 
  • Eさん 
  • Fさん 

【産休・育休の体験談】 

本日お集まりいただいたみなさんは「女性にとっての働きやすさ」について、どのようにお考えでしょうか?
「女性にとっての」の部分にフォーカスして、ご意見のある方お願いします。

「女性」は「男性」に比べて、産休・育休が取りやすいと感じます。
ですが、産休・育休から復帰したときに、以前と同じポジションで働くことができなくなってしまう不安もあるため、男性より産休・育休が取りやすいと言っても、「働きやすい」とは言えないと感じます。
産休・育休から復帰したとき、産休・育休前と同じポジション(同様の状態)に戻れて、子育てのために時短勤務ができることが約束されていることが「働きやすい」と言えるのかなと思います。

「産休・育休のあと、なかなか体力が回復しない」という話をよく耳にするのですが、産休・育休から復帰されているDさんの場合はいかがでしたでしょうか?
産休・育休から復帰した後に、体力的に問題が無かったかという点が気になりました。

私の場合の話ですが、職場に復帰したのは約 1年半後で子どもが保育園に入るタイミングでした。
その頃になると、子どもが「お母さん、お母さん」ってなって、四六時中、子どもの相手をしないといけなかったのですが、まだ話が通じなくて。ずっと同じ空間にいると「早く外に出たい!」と思ってしまいました。
子どもとずっと家に閉じこもっているのが辛すぎて、復帰するのが待ち遠しかったです。
復帰したときは時短勤務で 15 時 45 分まで働いてから子どもを迎えに行き慌ただしかったですが、外で大人と会話することができる仕事の時間は、精神的に回復できる時間でした。
なので、疲弊感みたいなものはあまり感じませんでした。
仕事に復帰してから子どももちょっとずつ私から離れられるようになってきました。
子どもに時間を掛けたい思いもありますけど、自分の世界と子どもの世界を分けて考えているため、自分自身の仕事の充実感も欲しいという思いもあります。

仕事に復帰した際は、産休・育休に入る前と同じぐらいの仕事量だったのでしょうか?
それとも、子どもが大きくなるにつれて仕事量を戻してもらったのでしょうか?

法的にも社則的にも 3 歳までは時短勤務が可能です。それ以降は特に規定がありませんが、 3 歳以降も 17 時までの勤務でお願いできないか相談をして、時短勤務の期間を少し延長していただきました。
産休・育休後に入ったプロジェクトでは、プロジェクトの状況や自身がやれることも理解が深まってきたので、改善できるポイントなどを見つけ、様々なことに取り組んでいます。

産休・育休から復帰してすぐに産休・育休前の勤務時間や仕事の難易度などが同じようなプロジェクトに参画したわけじゃないんですね。

全然違うとこですね。

子育ての状況に応じて、働きやすい方法を上長と相談されたんですね。

そうですね。事あるごとに会社に相談しました。ほとんど許していただいたので、すごくありがたかったです。

会社と相談して、産休・育休後のDさんの働きやすい方法を選択できたということでしょうか?

融通を利かしていただけたのはすごくありがたかったです。

【女性への配慮が思わぬ差別に!?】

ありがとうございます。
産休・育休のお話以外で「女性にとっての働きやすさ」について、ご意見ございますか?

プロジェクトで「深夜帯勤務」を行うときに、「女性はかわいそうだから」という理由で男性社員の方が優先的に選ばれることが多いと感じるのですが、そういう気遣いが個人的には嫌ですね。

嫌なんだ。

はい。選ばれなくてラッキーな気持ちはあるものの、「逆差別を受けている」と感じます。
「私も残れるんですけど」っていう気持ちになるので、平等に見てほしいなって思います。

男性に対する差別というよりも、「私が女性だから」と過剰に優遇されてしまうのが「嫌」なんですね。

私自身を平等に見て欲しいなって。なんでも平等に見てくれた方が働きやすいと感じます。

C.T.Lで実際に経験したのでしょうか?

大学生時代のアルバイトのときに、たまに経験しました。

私もアルバイトをしていたときに、「女性は椅子運びしなくていいよ」って言われて、「椅子ぐらい運べるし」と思った経験があります。
「軽く見られてる?もっとできるのに」って思いました。

その感覚はわかります。「女性だからって、あまく見ないでよね」って。

そうです、そうです。

私はラッキーとしか思わないですね。

私もです。

その感覚はわかります。「女性だからって、あまく見ないでよね」って。

(爆笑)

【「子育てや介護による休暇」も「子育て以外の休暇」も、休暇の価値は同じでは?】 

確かにそういう感覚もありますけど、
子ども関連でいろいろ配慮してもらえることはありがたいですし、配慮が充実しているのも良いとは思いますが、「女性ばかりが配慮を受けることになっている」という現状に不満があり、納得していないところがあります。
女性は「いつもすいませんね」「ありがとうございます」という立場に置かれがちではないかと思います。子どもを産むことも育休・産休も自分で選んでいるのですが、子どもを作るのは女性だけではないはずです。男性だって、その立場に立って良いはずです。
別に子どもがいようがいまいが、女性だろうが男性だろうが、「別の仕事がしたい」「推しのライブに行きたい」などの理由で「今の仕事はこれくらいにセーブしたい」といったことがあっても良いのかと。
もし、みんなが自由に働けるようになったら、自分自身が選択した環境で働けるので「子育てをしないといけない」「介護をしないといけない」と、肩身が狭くなることがなくなるのかなと思います。

男女関係なく、自分の意思を尊重してくれる環境が、「働きやすい」ことにつながるってことですね。

そうですね。有給だって、みんなが年間 20 日間を好きな理由で取得していれば、子どもが熱を出したから早退する人も目立たなくなると思います。ある人は趣味を理由で休暇を取得し、私は子育て休暇を取得する。ある人は別の活動がしたいから休暇を取得するみたいな。そんなことができれば、「この人は特別に配慮しなきゃいけない」ことにならないのではないかとずっと思っています。

現状は子育てのために休んでいる人が目立ってしまっていて、周りも同じくらい自由に休暇を取得してもらえれば、そのアンバランスが原因で生じる不満が無くなるのではないかということでしょうか? 

そうです。
みんなが自由に休暇を取れることもそうだし、その人の目的に配慮して休ませてもらう代わりにここで補填できます、みたいな選択肢もどんどん増えていけば良いなと思っています。C.T.Lにフレックス制度を導入したのもそのための一環です。
 
例えば  17 時にお迎えに行って、 20 時までは家事を行う場合、 20 時から 22 時までもう 1 回働くとすれば、早退した分の時間は家事の後で取り返せるので、結局トータルの勤務時間としては同じように使えるようになるのかなと思います。
いろんな選択肢があって、個人個人の生活にフィットする形にみんなが取り組めるようになれたら良いなと思います。

ありがとうございます。
子育てや介護が必要な方とそうじゃない方とのアンバランスな休暇の取得回数をどうすれば良いのかなと思っていますが、みんなが休暇を取得しやすい環境になれば良いというのは、確かにその通りだなと思いました。

総括

 女性の働きやすさに関して、産休・育休の取得は女性にとって非常に重要であり、復帰後に同じポジションで働ける環境が必要です。また多様な働き方の認容も重要であり、子育てや介護が必要な場合、柔軟な休暇取得や時短勤務が可能であることが重要です。

弊社ではフレックス制度を導入し、個人の意思や状況に応じた働き方の選択肢を持てるよう努めています

また職場での男女平等も重要なテーマであり、「女性だから」という理由で過剰に優遇されることが逆差別と感じられる場合があるため、男女関係なく公平に扱われることが「働きやすさ」に繋がるという意見もありました。

 後編では女性から見たマネージャー(管理職)へのイメージ、なりたいかどうかを会話していきます。

お楽しみに!

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